2021年課目1 エネルギーを使用する工場

エネルギー管理士試験

(2) エネルギーを使用する工場等における『法』の適用に関する事項について

(『法』 第2条、第7条~第14条及び関係する『令』、『則』の規定)

ある事業者が金属加工工場と、別の事業所として専ら事務所として使用されている本社事務所を有しており、これらがこの事業者の設置している施設の全てである。ここで、金属加工工場における前年度の燃料、電気などの使用量は、次の a~e、本社事務所における前年度の電気などの使用量は、次の f 及び g のとおりであり、この事業者はこれら以外のエネルギーは使用していなかった。なお、この事業者は連鎖化事業者、認定管理統括事業者又は管理関係事業者の いずれにも該当していない。

[金属加工工場の燃料、電気などの使用量]

a:ボイラの燃料として都市ガスを使用した。その量を発熱量として換算した量が 11 万ギガジュールであった。また、そのボイラによる発生蒸気を利用した後の凝縮水の一部を回収してボイラ給水として使用した。その回収して使用した熱量が4千ギガジュールであった。

b:加熱炉の燃料として都市ガスを使用した。その量を発熱量として換算した量が 31 万ギガジュールであった。また、加熱炉の排熱を a のボイラの給水の昇温に利用した。その利用した排熱の熱量が1万ギガジュールであった。

c: bの加熱炉は、前年度の途中に断熱を強化する改造工事を実施した。この改造工事によって、bの加熱炉の改造後の都市ガスの使用量は、改造前に対して10%低減させることができていた。

d: bの加熱炉によって加熱した金属の冷却のために、工場内の排水処理場を経て循環利用している冷却水を使用している。この冷却水で金属を冷却した熱量は3万ギガジュールであった。e:電気事業者から購入して使用した電気の量を熱量として換算した量が 42 万ギガジュールで、電気の購入先の電気事業者では、化石燃料によって発電された電気を販売していた。

[本社事務所の電気などの使用量]

f:電気事業者から購入して使用した電気の量を熱量として換算した量が4万5千ギガジュールで、
電気の購入先の電気事業者では、化石燃料によって発電された電気を販売していた。

g:給湯には、電気を使用して加熱ヒーターとヒートポンプを稼働している。これらを稼働させるための電気は f の電気の一部であり、ヒートポンプによる空気中の熱の利用によって得られた熱量は2千ギガジュールであった。

1) 前年度に使用した、『法』で定めるエネルギーの使用量を原油の数量に換算した量は、金属加工工場では\(\fbox{A}\)キロリットル、本社事務所では\(\fbox{B}\)キロリットルである。この事業者のエネルギー使用量は、金属加工工場と本社事務所のエネルギー使用量の合計であり、その量から判断して、この事業者は特定事業者に該当する。なお、『則』によれば、発熱量又は熱量1ギガジュールは原油 0.0258 キロリットルとして換算することとされている。

A.21672

B.1161

2) 1) から求めた「前年度に使用した、『法』で定めるエネルギーの使用量」から判断して、この金属加工工場は、第一種エネルギー管理指定工場等に該当する。また、本社事務所は、\(\fbox{5}\)。

< 5の解答群 >

ア 第一種エネルギー管理指定工場等に該当する

イ 第二種エネルギー管理指定工場等に該当する

ウ 金属加工工場と合わせて、第一種エネルギー管理指定工場等に該当する

エ エネルギー管理指定工場等に該当しない

3) 1 ) 及び 2) によって当該の指定を受けた後、この事業者が、事業者の単位で選任しなければならないのは、エネルギー管理統括者及びエネルギー管理企画推進者であり、工場等の単位で選任しなければならないのは、金属加工工場の\(\fbox{6}\)である。

< 6の解答群 >

ア エネルギー管理者1名

イ エネルギー管理者2名

ウ エネルギー管理者3名

エ エネルギー管理員

 

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